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はや20年…

2026.05.15

はじめまして。薬局の近江谷(おおみや)です。

自身の経歴を説明する時にいつも言わせていただいていますが、4年制薬学部を卒業してすぐに、新聞の折り込みチラシを見て多摩あおば病院に入職した者です。

当時も随分と珍しがられました。卒業してすぐに精神科で働きたいという薬剤師は未だに少ないようです。

しかし、がん、感染制御、妊婦・授乳婦、HIV感染症と並んで、精神科は認定・専門薬剤師制度がある分野です。つまり難しくもあり、やり甲斐のある分野でもあります。

「専門領域の病気を深く理解し、薬の専門知識を生かすとともに、患者を取り巻く環境などを考慮して、安全で効果的な薬物治療を推進していく」とありますが、精神科では特に「患者さんを取り巻く環境を考慮すること」が重要だと感じています。

病気に対する理解、こだわり、退院後の家族や周りの人の協力、生活環境、食事の状況などから薬の剤形、服用回数、セットの方法などを工夫しています。

こだわりで言えば、黄色い錠剤しか飲まない方がいました。意外と黄色い錠剤は多いので助かりましたが、医師に黄色い錠剤一覧を用意して処方を考えてもらったことがあります。また、飲み込みに問題は無いのに薬をコップに入れて溶かして飲む方。薬には胃への刺激を考慮してコーティングがしてあるもの、徐々に溶けるように設計してあるものもあります。この場合は同じ効果でも溶かして服用して問題のないものに切り替えます。

ただ、こう言った情報は患者さんから聞き出せないこともあり、病棟看護師やご家族からの情報で知ることが時々あります。本当に貴重な情報ですよね。

私が20年以上経て辿り着いたのは、患者さんだけを相手にするのではなく、周りの人達ともコミュニケーションを取ることが引いては患者さんのためにもなる、ということです。

ただのおしゃべりおばさんだと思われていますが、実は奥が深いんですよ。

 コミュニケーション力が高い方、おしゃべり好きな方はぜひ精神科病院に見学にきてほしいです。

薬局主任 近江谷 雅代