「ちょっと手間のかかる存在」
2023.11.27
おばもその1人で、今にして思えばやや激しいそううつ病でした。躁状態が始まると大体我が家につれてこられるのですが、我が家では、自由に気の向くままに、眠たいときに眠り、活動したいときに活動するという生活を続けてもらうしかないので、それを続けてもらうのです。私は幼かったのであまり被害をこうむった記憶はないのですが、夜遅くまでしゃべっていて、朝は2時ごろにはもう起き出してご飯を炊いていたことはよく覚えています。
ご飯を食べ終わると、出かけます。1日中どこを歩いているのか分からないのですが、時には山菜を持って帰ってきたりすることもありましたので、きっとお散歩をしたりしていたのだろうと思います。時には一里(4㎞)離れた町に出掛けていきます。町に出掛けていくといってもお金を持っているわけではないので買うわけではありません。狭い町ですから、町の人も顔見知りで大体分かっているので好きなものを持たせてくれます。それを持って帰ってきます。そうするとうちの父はそれを背負って返しにいくわけです。ですから、とても困ったというわけではありませんが、やや手間が掛かったという存在の仕方だったと思います。
看護部顧問 坂田 三允