地域精神科医療の拠点となることを目指します

私たちは、精神科医療が歴史的に請け負わされてきた長期入院（収容）のみに偏った役割を返上する使命を自覚して、それを変革していきます。 その変革を表す概念が地域精神科医療です。

私たちは、地域精神科医療とは、地域の医療を必要とする患者さんを分け隔てなく受け入れ、最善の外来および入院医療を実践することと考えています。
「地域」とは、東村山市と近隣の周辺市です。
「精神科医療」とは、狭い意味の医学的診断・治療のみでなく、家族社会関係や心理的問題への対応も含みます。これらにも向き合い、できるだけ整理し、そのために必要な医療、看護、環境調整を、職員一丸となって提供していきます。入院医療の場合はできるだけ早く退院できるようにします。本当に入院が必要な期間を除いては、人は社会の中で生きるべきです。

精神科医療では、病状によっては希死念慮や不穏行動により非自発的入院を必要とする場合もあります。精神保健福祉法および関係諸法に定められた法的手続きや不服申し立て制度を順守し、通信面会の自由を保障します。
外来医療および退院した患者さんの継続的ケアに力を尽くし、地域の様々な資源の皆様とも協力しサポートしていきます。
精神科医療は、患者さんの人権の確保と、何よりも、心のこもった対応によって成り立つものと考えて実践します。
治療に関する情報については、患者さんのプライバシーに抵触するもの以外は一切秘密にすることはありません。

当院は精神科専門医の基幹型研修病院として医師の育成にあたるほか、広くいろいろな職種・学生の実習を受け入れ、実務を経験してもらうとともに当院の理念・実践を知ってもらう活動も行います。学会その他の場で、当院の実践を発信していきます。

院長　中島　直