当院の取り組み

ふまねっと

「ふまねっと運動」とは、北海道教育大学の北澤教授によって開発された運動プログラムです。 下の写真のように50cm四方のマス目で出来た大きな網を床に敷き、この網を踏まないようにゆっくり慎重に歩くところから「ふまねっと」という名前がついています。

ふまねっと

「網をまたぎ越す運動は、通常の歩行より注意深く、「網」と「足の位置」をよく見て慎重に歩を進めることを要求します。「ふまねっと運動」を行なうときには、視覚(=目)と歩行運動(=脚)を同時に協調させ、正確に機能させる必要があります。「ふまねっと運動」は、例えばスクワットのような反復型の「筋収縮(=末梢組織)運動」とは異なり、中枢神経系の運動調節機能の活動がより多く要求されるプログラムなのです。」(『精神看護1月号』医学書院・2009年)

体操や歌を取り入れた“5病棟のふまねっと”

当院では、2015年10月から5病棟で、入院中の患者さんの歩行機能の改善などを目的に「ふまねっと運動」に取り組んでいます。担当看護師、作業療法士で2週に1回のペースで始めました。開始時は、歩行機能改善をメインに行っていましたが、徐々に参加対象を広げ、歩ける患者さんだけではなく、車椅子の方や身体管理が必要な方にも参加していただくようになりました。今では、開催頻度を週1回に増やし、スタッフ4名で行い、入院患者さんの半数以上が参加するようになり、病棟全体でプログラムを通して患者さんと関わることができる場となっています。実際にふまねっとをするだけではなく、体操や歌を取り入れ、患者さん全員がなるべく参加できる内容を考えています。 プログラム後は、スタッフ4名で振り返りを行い、“5病棟のふまねっと”を作ってきました。現在では、患者さんにもスタッフにも定着し、病棟内の大事なプログラムの1つとなっています。